映画『フェラーリ』

原題:Ferrari(2023年アメリカ) 『ヒート』のマイケル・マン監督がアダム・ドライバーを主演に迎え、イタリアの自動車メーカーフェラーリ社の創業者エンツォ・フェラーリを描いた人間ドラマ。 1957年、私生活と会社経営で窮地に陥ったエンツォが社運をかけてイタリア全土を横断するレース“ミッレミリア”に参戦するが… エンツォ・フェラーリの伝記的な映画なのかと思ったらちょっと違ってた…

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映画『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』

原題:The Holdovers(2023年アメリカ) アレクサンダー・ペイン監督が『サイドウェイ』のポール・ジアマッティを久ぶりに主演に迎えて描いた人間ドラマ。 1970年代全寮制の寄宿学校を舞台に、嫌われ者の教師ポールとクリスマス休暇に家に帰れない学生との交流を描いた物語。 アレクサンダー・ペイン監督の作品は『ネブラスカ』以来かな。 (ダウンサイズはまだ見てないんだよね。評判…

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映画『チャレンジャーズ』

原題:Challengers(2024年アメリカ) 『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ監督がゼンデイヤを主演に迎えテニスの元スター選手と彼女の虜になった二人のテニス選手との愛憎を描いた物語。 女一人と男二人の三角関係っていうありがちなテーマだけど、なかなか斬新な描き方。 テニスのプレイシーンの映像もめっちゃ凝ってるし、アゲアゲなテクノ音楽を多用してるのも面白かった。 そ…

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映画『ありふれた教室』

原題:Das Lehrerzimmer(2022年ドイツ) アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされたドイツ映画。 監督はイルケル・チャタク、主演はレオニー・ベネシュ。 若い女性教師カーラが盗難事件の犯人を捜すために盗撮してしまったことで事態は思わぬ方向へ。 仕事熱心で生徒たちからも信頼されてたはずのカーラだけど、最初の対応を間違ってしまったがゆえにどんどんと追い込まれていく。…

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NTLive『ワーニャ』

原題:National Theatre Live: Vanya 『善き人』以来半年ぶりのナショナルシアターライブ。 今年度のローレンス・オリヴィエ賞で演劇部門リバイバル賞を受賞。 アントン・チェーホフの戯曲「ワーニャ伯父さん」に『異人たち』のアンドリュー・スコットが一人芝居で挑んでいます。 8人もの登場人物を一人で演じきるアンドリュー・スコットがとにかく凄かった! ちょっとした…

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映画『関心領域』

原題:The Zone of Interest(2023年イギリス・ポーランド・アメリカ) 第2次大戦中、アウシュビッツ強制収容所の隣で平和な生活を送る収容所の所長ルドルフ・ヘスとその一家を描いた物語。 監督はジョナサン・グレイザー。 カンヌ映画祭のグランプリ、アカデミー賞の国際長編映画賞と音響賞を受賞しています。 人によっては退屈にも感じそうな淡々とした描き方。 実際最初、映…

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映画『異人たち』

原題:All of Us Strangers(2023年イギリス) 大林亘彦監督によって映画化もされた山田太一の長編小説を『さざなみ』のアンドリュー・ヘイ監督がイギリスを舞台にして再映画化。 12歳の時に両親を交通事故で亡くし孤独な人生を歩んできた脚本家が幼少期に両親と共に過ごしたかつての自宅を訪ねると... 原作も読んでないし大林監督版も見てないんだけど、なんだか幻想的で不思議な…

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映画『オッペンハイマー』

原題:Oppenheimer(2023年アメリカ) クリストファー・ノーランが原爆の父と呼ばれるアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーを題材に描いた人間ドラマ。 今年のアカデミー賞で作品賞他全7部門受賞しています。 題材的に一時期日本で公開されないんじゃないかとか言われてたけど、キリアン・マーフィ好きとしては無事公開されて良かった。 まず原爆の描写については賛否あるだろ…

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映画『デューン 砂の惑星 PART2』

原題:Dune: Part Two(2024年アメリカ) ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督がふたたび監督を務めた「DUNE」の続編。 ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤ、レベッカ・ファーガソンら前作のキャストに加え、オースティン・バトラー、フローレンス・ピュー、レア・セドゥらが新たに出演しています。 今回もドルビーシネマで鑑賞し、美しく壮大な映像を堪能。 内容的にも前作よりストーリーに動き…

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映画『落下の解剖学』

原題:Anatomie d'une chute/Anatomy of a Fall(2023年フランス) カンヌ映画祭のパルムドール、アカデミー賞脚本賞などを受賞しているフランス映画。 人里離れた山荘で起きた転落死を巡り繰り広げられる人間ドラマ。 監督はジュスティーヌ・トリエ、主演「さようなら、トニー・エルドマン」のザンドラ・ヒュラー。 サスペンスを期待すると肩透かしかもしれない…

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映画『カラーパープル』

原題:The Color Purple(2023年アメリカ) ピュリッツァー賞を受賞したアリス・ウォーカーの同名小説を基にしたスピルバーグ映画をミュージカルとして再映画化。 黒人女性の波乱に満ちた生涯を力強い音楽と共に描いた作品。 ブロードウェイでも上演されていて、そちらで主役セリーを演じたファンテイジア・バリーノが同じ役で主演し、タラジ・P・ヘンソンやハリー・ベイリーが共演しています…

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映画『哀れなるものたち』

原題:Poor Things(2023年イギリス・アメリカ・アイルランド) 『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・ランティモス監督作。 ヴェネチア映画祭で金獅子賞、エマ・ストーンがアカデミー賞で主演女優賞を獲得しています。 ヨルゴス・ランティモス作品を見るのは『女王陛下のお気に入り』『聖なる鹿殺し』に続き3作目なんだけど、今回も変態監督っぷりを発揮。 SF×ゴシック×ファンタジー×…

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