父親と過ごした夏休みを、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点で描いたヒューマン・ドラマ。
監督はこれが長編デビューとなるシャーロット・ウェルズ。
父親役ポール・メスカルがアカデミー賞主演男優賞にノミネートされていました。
この親子についての背景の説明はほぼ無く、行間を読ませるタイプの作品。
時折挟まれる成長したソフィの姿、父親の不穏な過去を思わせる映像。
美しい夏の避暑地の風景とは裏腹に何かが起こりそうな気配に満ちていて見ていて不安になってくる。
最後まで何かドラマチックなことが起きるわけではないんだけど、彼らの行く末を想像してなんだか切ない。
見てる時より見終わった後からジワジワと心に効いてくる作品だったな。
そして父親役ポール・メスカルの繊細でエモーショナルな演技が素晴らしかった。
あと音楽の使い方秀逸でブラーの"tender"やボウイ&クイーンの"under pressure"がかかるシーン、そして娘がカラオケで歌うREM"Losing My Religion"がめっちゃ印象に残ったよ。

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