GW頃公開されるらしい映画『つぐない』の原作です。
前から気になってたんだけど、映画公開にあわせて文庫化されたので読んでみました!
前半は13歳の少女ブライオニーが大きな罪を背負うことになってしまう嘘をつくまでの1日が語られる。
それもブライオニーの視点からだけではなく、多面的に、緻密かつ繊細に描かれていく。
じわじわと緊張感が高まり徐々に悲劇へと向かっていく、その構成が見事。
一転し後半はロビーの戦場での物語に。
戦争描写の凄まじさに圧倒される!
リアルで、まるで映像を見ているかのよう。
そして物語は成長し看護婦を目指すブライオニーの視点へ。
最後の最後で明かされるこの物語の持つ意味。
実験的でありながらも、小説としての面白さもしっかりとある。
読み返してさらにその巧さを実感。
物語の構成や展開の素晴らしさ、人物描写の的確さ。
文句なしの傑作です!!
あと、映画化についても少し。
予告編見る限りブライオニーの物語っていうより、セシーリアとロビーの悲恋の物語が中心って感じみたいだな。
この物語の構成からいって、このまま映画化するのは無理そうだものね。
でもそれはそれで良さそうだし、それにキーラ・ナイトレイ& ジェームズ・マカヴォイっていうキャスティングはばっちりだから楽しみだな~

贖罪 (新潮文庫) - マキューアン,イアン, 太一, 小山
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