1998年度の“このミス”の1位に選ばれた翻訳ミステリー。
ミステリーファンっていうより映画ファンにオススメって感じの小説です!
マックス・キャッスルという映画監督をめぐる物語。
映画青年ジョナサンはある日、ドイツ人映画監督マックス・キャッスルの作品と出会う。
B級映画監督として忘れ去られていたキャッスルの作品に妙に惹かれたジョナサンは、彼の過去の作品を探し始める。
そして、徐々に謎めいた彼の生涯と作品に隠されたメッセージが明らかになっていき...
上下巻とボリュームたっぷりだし、内容が内容だけに最初はちょっと読みづらかったかな。
でも、ストーリーの面白さと、登場人物の魅力とで気付いたら一気読みしてました。
実在の人物や映画作品が登場し、映画に関する数々の薀蓄が語られ、そこに「ダ・ヴィンチ・コード」みたいな宗教の話(異端、カタリ派、テンプル騎士団...)がからんでくる。
虚実織り交ぜた壮大なホラ話。
どこまでが事実でどこまでが虚構なのか、さじ加減がとっても上手い。
それに文章も上手い!
キャッスルの作品の描写なんて、実際に映像見てるような気分になっちゃいます。
かなりマニアックで、でもしっかりエンターテイメントですっごく面白かった~
ただし、やっぱり読む人を選ぶだろうな。
とりあえずかなりの映画好きであるってことは必須。
古い映画が好きな人、あるいは薀蓄好きな人ほど楽しめると思います♪
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